くろねこのこよもやま日記

【くろねこのこ】交通事故にあった猫の保護日記※無事に里親様へ縁付きました。ご支援感謝御礼申し上げます

昔の記憶

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今日は少し昔のお話をさせていただこうと思います

乃胡のお話ではなく

ハッピーエンドのお話ではないので

もし悲しいお話が苦手な方はスルーしてください

 

助けられなかった猫のお話です

 

昭和の時代

今では考えられませんが

野良犬も多く野良猫もまた然りでした

 

今のように保護活動やTNRなどということも

耳にすることはなかった気がします

 

そんな昔私が小学生くらいのお話です

 

うちの近所は昔よく猫がやってきていました

ひなたぼっこをしたり夜には猫の集会も開かれていました

 

そんなある日

長毛種のペルシャ猫のような綺麗な子がふらりとあらわれました

人なれしていて今から考えると捨てられたのかもしれません

 

近所の人は

「素晴らしく美しく人なれしている猫が現れた。きっと血統の良い高い猫だろう」

といい他の猫より特別待遇していたと記憶しています

 

実際

とても人懐こく私が学校から帰ってくると走りよってきて

よく撫でさせてくれたのを覚えています

 

みんなが餌をやり撫でてかまってやって、、

そのうちにその猫はご近所中の家に入りたがるようになりました

 

縁側やベランダ、ありとあらゆるところから

いろいろな人の家の中へ侵入しようと試みます

 

「今日家に入られそうになったよ」

「昨日は玄関まで入ってきちゃったよ」

 

でも誰もおうちの中で飼おうとはしませんでした

 

季節がめぐり

綺麗な長毛も薄汚れていきました

 

そんなある日

猫はところどころ毛が抜けた状態で現れました

今思うと皮膚病にかかっていたのだと思います

 

「なんだかあの猫病気にかかったみたいだ」

「人に移るかもしれないからもう餌やるんじゃないよ」

「こっちくるんじゃない!シッシッ!」

 

猫は昨日まで餌をくれていた人に水をかけられていました

猫は昨日まで撫でてくれていた人に石を投げられていました

 

わたしは近所の人の目を盗み隠れて

給食の残りか自宅の台所からくすねた食べ物をあげることしかできませんでした

 

人間に水をかけられても石を投げられても猫は私の事をみると

走って寄ってきました

 

私は猫に病院があることを知りませんでした

病院で治療を受ければきっと治ることを知りませんでした

自分の無知を本当に恨みます

 

どんどん皮膚病が進み

ほとんどの毛が抜けてしまい膿と血にまみれて

長毛種だったことがわからなくなったころ

猫は忽然と姿を消しました

 

いつもいた物置の屋根の上にも

いつもいた車の下にも

いつもいた雑木林の中にも

いませんでした

 

何日かたって諦めて給食の残りを持ち帰らなくなった頃

学校からの帰り道

「おい!やべーのがあるぞ!」

近所のガキ大将が騒いでいました

 

(なんだろう?)

覗き込むとそこには

変わり果てた猫がいました

 

猫は息絶えていました

 

大量の虫がわき

もうその猫だとわかるものは尻尾の毛とわずかに残る顔だけでした

 

その時の光景は今でも鮮明に脳裏に焼きついています

 

私はどうしたらよいのか分からずに

泣きながら帰りました

 

次の日

その場所にはもう猫の姿はありませんでした

 

何もしてあげられなかった

後悔しかありません

 

私は猫を保護するとき

いつもこの猫を思い出します

助けられたはずの命

目の前にある命

 

今回この記事は

乃胡とは関係なかったのですが

乃胡の応援メールを頂いた中に

保護活動やTNR活動をされている方がたくさんいました

 

いまだ野良猫を昔ながらの方法で飼われている方がたくさんいるそうです

いまだ捨て猫がたくさんいるそうです

いまだ不幸な猫がたくさん、、

 

どうか

この記事を読んで猫を捨てるのを思いとどまって欲しい

捨てられた猫がどんな風に息絶えていくのか知って欲しい

こんな不幸な猫が減って欲しい

 

願ってやみません 

 

 

 最後に

長々と長文を書いてしまい申し訳ありませんでした

お付き合いいただきありがとうございました